ロバート・チャールズ・ウィルソン『無限記憶』

無限記憶 (創元SF文庫)

無限記憶 (創元SF文庫)

読みました。前作はヒューゴー賞星雲賞を受賞しています。
突然ですが、私の好みは「ドンパチ」「チュッドーン」「ウギャー」です。
でも、この作品にはそんなの全然ありません。前作と同じく、ほとんど人間ドラマです。あと、妙に良識ぶっていて、キリスト教の気持ち悪さみたいのが全面に出ている気がします。
そういうの、あまり好きじゃないです。

終戦記念日とGP02


終戦記念日ですね。
ちょっと前に原子力潜水艦が入港したとかっていうニュースがやっていて、その時は「ふーん」て感じでしたが、よく考えたら怖いですよね。だって、ガンダムで例えると、核バズーカ搭載のGP02が入港するようなもんですからね。MAP兵器ですからねーあれは。怖ろしいことです。
平和って大事ですよね。

3月のライオンで脳溢血の危機

3月のライオン (1) (ヤングアニマルコミックス)

3月のライオン (1) (ヤングアニマルコミックス)

3月のライオン 2 (ヤングアニマルコミックス)

3月のライオン 2 (ヤングアニマルコミックス)

3月のライオン 3 (ヤングアニマルコミックス)

3月のライオン 3 (ヤングアニマルコミックス)



3巻が出たので話題になってるし読んでみるかーと一気に買ったんですが、なんだこりゃ。怒りで血管が3本くらい切れましたよ。
主人公は17歳にしてプロの棋士なんですよ。天才です。けど、ちっちゃい頃に自分以外の家族が事故死しちゃったらしくて、今は1人暮らし。1人暮らしするまでは父の友人に引き取られていて、そこが棋士の家庭だったと。
そんで、まーなんか色々悩んでますと。で、まーなんか色々あって倒れてたところを貧乏な三姉妹に拾われて、それから御飯食べに行ったりしてますよと、そんな感じのストーリーです。
で、ですね、私がムカツクのはですね、1巻の1番初めに「あなたには何もないじゃない!」とかいう印象的っぽいセリフが出てくるんですよ。主人公も「おれには何もない…」的に悩んでいる。けどさぁ、その数ページ後に上記の美人3姉妹からメールが来るんですよね。「今から御飯食べに来ませんか」って。
あと、世話焼いてくれる仲間もいたりしてさ、もう何なのそれ? おまえ何も持って無いんじゃなかったのかよ! 何も無い奴にはメールなんか来ないし心配してくれる友達もいねえんだよ! てめーこの黒縁メガネ! ブチ殺すぞコラ! 
ハァハァ……ハァハァ……。
ぬくぬくした幸せの中でほっこりと悩みたい人にオススメの漫画です。

精神――考えることを強制し、語ることを牽制する映画



見てきました。
考えることを強制し、語ることを牽制する映画でした。
「これまでタブーとされてきた精神科にカメラを入れ、『こころの病』と向き合う人々がおりなす悲喜こもごもを、モザイク一切なしで鮮烈に描いた日本初のドキュメンタリー」。監督の想田和弘さんは、前作の『選挙』以来、字幕もナレーションも音楽も一切ない「観察映画」というスタイルを貫いているらしい。
この映画は上記の通りの「観察映画」で、いわゆる演出が一切ない。なので作り手の主張がフィルムには存在せず、観客が考えざるを得ない。だから非常に疲れる。けど、考えたからと言って、簡単に語ることはできない内容なんです。だって、患者さんが実際に苦しんでいる様子をこれでもかってほど撮ってますから。痛ましくて、見ててすごく辛いし、「私が言えること、なんかあるの?」って感じです。
で、本作は、「観察映画」というスタイルと「精神科」というテーマが、ものすごくマッチしている。ありのままの場面を撮っているので、画面の中心で話している人の横に、本来なら映る必要のないものが映っていたりして、すごく違和感がある。けど、その違和感って、私たち健康な人間が精神病の人に対したときの違和感でもあると思うんです。「え?」「あれ?」「は…?」という、驚きの混じった疑問の感じ。ナレーションや音楽ではなく、さらには脚本や演出でもなく、映像のみで精神病患者と私たちの間にあるものを表現している。
ラストも衝撃でした。カタルシスや救いが一切無い。このラストは脚本や演出のない「観察映画」の必然なんでしょうが、精神病の現実も現している。
みんな見たほうが良いですよ。

箱――開いてる奴と閉じてる奴

箱―Getting Out Of The Box

箱―Getting Out Of The Box

  • 作者: ジ・アービンガー・インスティチュート,The Arbinger Institute,冨永星
  • 出版社/メーカー: 文春ネスコ
  • 発売日: 2001/10
  • メディア: 単行本
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昔、キムタクさんが「開いてる奴と閉じてる奴、おれは開いてる奴になりたい」と語っていましたが、この本ではその開いてる奴になる方法が書いてあります。タイトルの「箱」は、「箱に入ってる奴」「箱から出てる奴」と言った使い方の「箱」で、まぁ要するにキムタクの言葉と同じニュアンスです。
自己啓発書は嫌い、読まない、という人も多いですが、たまに読むのもいいと思います。私も他人の言葉で自分が変わるというのが嫌で自己啓発書の類はほとんど読みませんが、考えてみると小説だってノンフィクションだって、自分が変わることは大いにあり得ますし、それで良いほうに変わるのなら、自己啓発もありだよなぁ、と、この本を読んで思うようになりました。多分、今の私は、開いてる奴になってると思います。

劇場版仮面ライダーディケイドはおもしろかった


見てきました。
私はライダーシリーズひとつも見たこと無いんですが、これは楽しめたなぁ。直前に見た「サマーウォーズ」と違って脚本に筋が通っているんですよね。ギャグとシリアスを織り交ぜながらラストへと向かっていくので、ラストのライダー全員ライダーキックが、シリアスでもありギャグでもあるという、なんというか、昇華されているんですよ。私はライダー知らない分、どのライダーにも思い入れがありませんので、逆に客観的に見ることができたかなぁ、と思います。
しかし、映画の感想を書くのって、すごく難しいですね。これからはもっと映画を見るようにします。

サマーウォーズはいまいちだった


見てきました。いまいちでした。
「田舎とネットの対比」も「すごい映像」も、既視感を覚える表現ばかりで新鮮味が感じられませんでした。ネット世界で舞台になる「OZ」を皮切りにすべてにおいて設定が甘く、「そりゃないだろー」って部分がいくつもあって、イライラしながら見ていました。ギャグも全てがお約束で、「あ、この映画は子供向けなんだな」っていう感想。敵を倒す方法がアレなのも、必然性がまったく感じられないし、アレではお約束ギャグで笑っていた子供たちには理解できないのでは?と心配になってしまいました。一緒に行った友人にそう指摘したら、「じゃあ軍人将棋ならいいのかよ!」と言ってましたが、軍人将棋のほうが笑えるし戦略性あるし、軍人将棋のほうが良かったと思います。